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【データコラム】ローテーション

コラム

2019.11.14

こんにちは、Vリーグ公認アナリストの宮脇です。

バレーボールではコート上に前衛3人、後衛3人の計6人の選手がいます。
その6人がサイドアウトを取るたびに、ポジションンを時計回りに一つずつズラしていきます。これをバレーボールでは「ローテーション」と呼びます。
※サイドアウトについては前回のコラムをご覧ください。

そこで今回は、バレーボール特有の「ローテーション」について解説していきたいと思います。

 

 

ローテーションの呼び方


 ローテーションには、コート上に選手が6人いるので6つのパターンがあります。それぞれのローテーションは、セッターを基準にS1~S6と呼ばれています。
「S」というのはセッター(Setter)のSで、「1~6」の数字はコート上にいるセッターの位置を指しています。




S1ローテーションはセッターがバックライトにいる位置、S6ローテはセッターがバックセンターにいる位置です。
S1ローテーションをスタートとするならば、S1→S6→S5→S4→S3→S2(→S1・・・)という順番で回っていきます。



サーブを打つ前はローテーション通りの配置につく


 選手は、サーブが打たれるまではローテーション通りの場所にいなければいけません。いざプレーが始まると選手は自身の持ち場に移動します。ブレイク側のミドルブロッカーであればコートの真ん中に移動するなど、サーブが打たれてからは場所を移動しても問題ありません。
 ルール上、「隣り合う選手を追い越してはいけない」ので、ルール違反(ポジショナル・フォルト)になるギリギリのところで選手同士が近寄ったりして移動しやすいようにしています。

 S1ローテーションを例に解説すると、S1ローテーションでは、セッターがバックライトにいるローテーションで、前衛にいる選手は左側からオポジット(OP)⇒ミドルブロッカー(MB)⇒アウトサイドヒッター(OH)の順になっています。

 下図の左側がローテーション通りの位置で、この位置関係を壊さないように右側のようにサーブレシーブフォーメーションを組んだりします。

右側のようなサーブレシーブフォーメーションでは、相手のサーブが打たれた瞬間にOPの選手がガーっとライト側まで走り、得意なライト側から攻撃を仕掛けることもあれば、OPの選手がレフト側からの攻撃も得意な場合はそのままレフトから攻撃するケースもあります。



例)S1ローテーションのサーブレシーブフォーメーション



 チームによって、選手の個性や能力を最大限生かすためにルールの範囲内で様々な工夫が行われています。
V1女子 JTマーヴェラスのS1ローテーションのサーブレシーブフォーメーションは他とは違った特徴があるので紹介します。
下図は、JTのS1のサーブレシーブフォーメーションです。OPのドルーズ選手は相手のサーブが打たれた瞬間に後衛選手の後ろを猛ダッシュで通り、ライト側から攻撃に参加します。



例)JTマーヴェラスのS1ローテーション時のサーブレシーブフォーメーション




 このフォーメーションは、実際にアメリカ女子代表チームが2014年頃に国際試合で使っていたものです。ネット際からライト側に走って移動するのに比べると、移動している勢いのまま攻撃に参加できる点はメリットかもしれません。
もし実際に試合会場でJTマーヴェラスの試合を見ることがあればS1ローテーションのドルーズ選手の動き方に注目してみてください。








スタートローテが勝利の”カギ”


 S1〜S6ローテーションはどこからスタートしても問題ありません。
一方で、どのローテーションからスタートするかによって勝敗を大きく左右することがあります。

 ローテーションは1セットに多くても2周半くらいだと言われています。できるだけサーブの得意な選手が多くサーブを打てるよう、相手のサーブレシーブを崩す可能性の高い選手を最初のサーバーとすることが多いです。またローテーションには強いローテと弱いローテがあるので、強いローテで試合を初めて、弱いローテはできるだけ最後に回ってくるようにしたりもします。


 スタート時のローテーションにはそのチームの戦略が隠されています。
例えば、相手のセッター対角に入っているOPがすごく得点力のある選手だとしたら、その選手に対してブロックが得意な選手が前衛で当たるようにスタートローテを考えます。セッターの身長が低くウィークポイントになるケースもあるので、セッターのブロックゾーンから攻撃を仕掛けられて失点を重ねないように、相手の身長の低いアウトサイドヒッターとセッターがマッチアップするように仕向けることもあります。


 スタートローテをどこにするかは、「相手の強みを抑えるため」であったり、「自チームの強みを最大化するため」に重要な戦略の一つです。
なぜそのローテ―ションからスタートしたのか考えながら見てみると、さらにVリーグが面白くなると思います。



 次回のデータコラムは再来週の11/28(木)に、前回解説した「サイドアウト」の際にとられる戦略について解説します。各チームがどのような戦略を取っているのか週末の試合でチェックしてみてください。
 来週は少し趣向を変え、選手へのアンケートの中から「観戦時のオススメの座席」をご紹介します。どこから観戦するのが"ツウ"なのか、チケットを買う際の参考にしてみて下さい。お楽しみに!




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<Vリーグ公認アナリスト>
宮脇 裕史(Hiroshi Miyawaki)
2007-2014 JTマーヴェラス コーチ兼アナリスト
2014-2016 バレーボール・女子日本代表 サポートアナリスト
2017-    バレーボール女子アンダーエイジカテゴリー日本代表・アナリスト
      (公益財団法人日本バレーボール協会)
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