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V LEAGUE

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【V1男子】2019-20シーズン総括

コラム

2020.03.04

<2019-20シーズンの総括>


令和最初のシーズンとなった2019-20 V.LEAGUE DIVISION1 MEN(V1男子)は2月29日(土)にファイナルが行われ、ジェイテクトSTINGSの初優勝で幕を閉じた。新型コロナウイルスの影響により、高崎アリーナ(群馬)で実施されたファイナルは無観客試合の措置が取られたが、試合は頂上決戦と呼ぶにふさわしい白熱したものだった。

 悲願の初優勝を遂げたジェイテクトはエース西田有志が両チーム通じて最多4本のサービスエースを含む36得点の大活躍。西田は今シーズンは得点王とサーブ賞の成績を上げていたが、チームのリーグタイトルとともに堂々の最高殊勲選手賞を手にした。その西田を筆頭に今季は最優秀新人賞に輝いた藤中優斗の守備力や中根聡太のトスワークなど、若手選手の台頭が光った。

 




 そのジェイテクトにファイナルで敗れたのがパナソニックパンサーズ。V・レギュラーラウンドで首位通過を果たし、V・ファイナルステージを勝ち上がるチームを最後に待ち受ける立場となったが、一発勝負の最終決戦においてフルセットに持ち込んだものの、最後は力尽きた。リーグ3連覇を目前に涙を飲む形となったが、ベテラン清水邦広の健在ぶりは今季のトピックスであり、昨年11月30日にはVリーグ通算得点数の日本記録を更新してみせた。

 


 最終成績を第3位としたのはサントリーサンバーズ。V・レギュラーラウンドを4位で終えたが、V・ファイナルステージの4位決定戦でJTサンダーズ広島を撃破。大砲ムセルスキー,ドミトリーのセンターエリアでのブロック配置や、外国籍選手の季道帥藤中謙也の効果的なサーブ、リベロ鶴田大樹のレシーブ、と個々の力が噛み合って報いた一矢だった。

 

 


 そのサントリーに敗れたJT広島はV・ファイナルステージを地元・広島の福山市会場で戦ったが失意のフィニッシュ。V・レギュラーラウンドでは3レグでサントリーに黒星を喫しており、そのイメージを払拭できなかった。その中でも小野寺太志がスパイク賞とブロック賞の個人タイトル二冠に輝き、日本バレーボール界をリードするミドルブロッカーへと飛躍を遂げたことは光明といえるだろう。




 V・レギュラーラウンド上位5位で争われるV・ファイナルステージへ最後に滑り込んだ堺ブレイザーズは、試合を重ねるごとに波に乗った。セッター関田誠大がミドルブロッカーを積極的に絡めたトスワークを展開し、守ってはリベロの山本智大がボールを拾い上げた。この2人とヤングアタッカーの樋口裕希竹元裕太郎は2020年度の日本代表にも登録されており、そちらでの活躍にも期待が寄せられる。

 

 


 一方で、日本代表経験者を攻守の軸に据えながらも6位に終わったのが東レアローズ。セッター藤井直伸、ミドルブロッカー高橋健太郎らが奮闘したものの、波に乗れず。それでも内定選手の富田将馬が合流後早々から存在感を放つなど明るい話題もあった。

 




 同じく7位のウルフドッグス名古屋も、シーズンを通して不安定な戦いが続いた。闘志むき出しの高松卓矢やスピードを生かしたプレーが持ち味の傳田亮太、今季新加入のガスパリーニ,ミティアらの攻撃力を擁しながらV・レギュラーラウンド中盤では6連敗。前・豊田合成トレフェルサから装い新たに挑んだシーズンは、苦いものとなってしまった。

 




 8位以下は2018-19シーズンと同様の結果に。8位のFC東京は真保綱一郎監督の新体制の下、今季は即戦力ルーキーの迫田郭志が攻守両面でチームをリードした。9位の大分三好ヴァイセアドラーは3レグでサントリーからあげた白星が結果に大きく影響。アジア枠で加入したバグナス,ブライアンは早々にチームにフィットし、奮闘を見せた。2シーズン連続の最下位となったVC長野トライデンツは1勝に終わった昨季からは2つ勝ち星を増やすことはできたが、総じて苦しい戦い。2019-20 V.LEAGUE DIVISION2 MEN(V2男子)2位のヴォレアス北海道がS1ライセンスを保有しているため、3月14日(土)、15日(日)で実施予定のV・チャレンジマッチでV1残留を懸ける。(2019-20 V2男子優勝の富士通カワサキレッドスピリッツはS2ライセンスのため、V・チャレンジマッチ出場資格なし)

 




 ジェイテクトが新たな歴史を刻み、パナソニックやサントリー、JT広島らを中心にハイレベルな戦いを繰り広げた2019-20 V1男子。国内最高峰リーグを戦った選手たちの競り合いが、選出された日本代表の面々にとっては今年開催される東京2020オリンピックへ、そしてその先のシーズンへの盛り上がりへと続いていくことだろう。


◆2019-20シーズンの試合映像はDAZNまたはV.TVで振り返り!

◆選手のプレー写真&オフショットはInstagramで!

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