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【データコラム】技術統計データでV1女子レギュラーラウンドを振り返る

コラム

2020.01.16

こんにちは、Vリーグ公認アナリストの宮脇です。
V1女子はすでにレギュラーラウンドが終了し、先週末よりファイナル8が始まっています。そこで今回のコラムでは、レギュラーラウンドの技術統計データをもとに、4つの視点(「アタック効果率」「バックアタック効果率」「セット当たりのブロック決定本数」「サーブ効果率」)で各チームの昨シーズンからの変化について考察していきたいと思います。

 

今回の分析ではVリーグ公式サイトに掲載されているチーム技術統計のうち、交流戦を含むレギュラーラウンドのデータを使用しています。



 高いアタック効果率を備えた岡山

 

まずは、アタック効果率です。アタック効果率とは、アタック決定数からアタック失点数を引いたものを打数で割ることで算出する数値です。下の表はアタック効果率を偏差値で表したもので、赤線が今シーズンの数値、グレーの線が昨シーズンの数値となっています。見方としては、グレーの線よりも赤線が外側にあれば、昨シーズンよりも相対的に良い成績を出していることになります。反対に、グレーの線よりも赤線が内側にあると昨年よりも成績が落ちているということになります。


 

昨シーズン、優勝した久光製薬スプリングスですが、今シーズンは大きくアタック効果率が落ち込んでいます。昨シーズンはアタック効果率の偏差値が約65もありましたが、今期は45で基準となる50も下回っています。東レアローズやトヨタ車体クインシーズは昨シーズンとほぼ同等のパフォーマンスとなっています。
 

アメリカ出身のドルーズ選手をチームに迎えたJTマーヴェラスは昨年よりも高いアタック効果率でスターカンファレンスを1位通過しています。海外に移籍していた選手を獲得し大きくチームを補強したデンソーエアリービーズも昨年よりパフォーマンスを上げています。アタック決定率でランキング1位のシニアード選手を筆頭に、工藤選手中元選手といった若い選手たちも大きくチームの勝利に貢献しています。

埼玉上尾メディックスも昨年よりパフォーマンスを上げており、アジア枠で獲得しているサンティアゴ選手シュシュニャル選手の活躍も大きいですが、青柳選手も個人ランキングでは10位に位置しており、チームを底支えしています。岡山は、セッター対角に定着している渡邊選手がチームを引っ張っており、レギュラーラウンドのアタック決定率も43.5%と全体9位となっています。強打だけでなく、相手の隙をついたフェイントやプッシュ攻撃には各チーム苦しめられています。







 シモーン選手加入によりバックアタックを強化したKUROBE

 

次にバックアタック効果率で各チームのパフォーマンスを見ていきたいと思います。


 
まず特筆すべきは、KUROBEのバックアタック効果率が昨年よりも大幅にパフォーマンスアップしています。シモーン選手の加入が大きな要因のようで、バックアタックの決定率は全体5位となっており、1セット当たり約13本はシモーン選手にトスが集まっています。

JTとデンソーは昨年よりもややバックアタック効果率は上がってきており、積極的にバックアタックを活用しているJTの攻撃には見ごたえがあります。反対に東レやNECはパフォーマンスが下がっています。






 課題だったブロック力を改善したJT

 


 
昨シーズンの技術統計をまとめたコラムで、ファイナル進出の差となったのはブロックではないかと書きました。昨年はJTの1セット当たりのブロック決定数は上位進出チームの中でも基準を下回っていました。しかし今季に関しては大きく改善しています。日本代表にも選ばれている芥川選手がセット平均0.68本で全体5位にランクインし、またドルーズ選手のブロック力や、チーム全体のブロック力向上と相まって今期は良いパフォーマンスにつながっているのではないでしょうか。

日立リヴァーレに今季加入したタップ選手がセット平均1.08本と、個人成績で全体1位となっていますが、チームとしては昨年と比較するとあまり変化がないことが数値からわかります。






 

 

 サーブ力ではJTとデンソーが2

 

最後にサーブ効果率についてチームの数値を見比べていきます。



JTとデンソー、PFU、岡山がパフォーマンスアップしているのがわかります。サーブ効果率ランキングで1位になっているJTのドルーズ選手や、芥川選手小川選手などミドルプレーヤーがサーブでも良いパフォーマンスを出しているのが要因のようです。デンソーはランキング3位に入っている鍋谷選手や9位の中元選手らの活躍もあり、総合的にチームのサーブ効果率が高くなっているようです。

岡山、PFUは昨年に比べるとパフォーマンスを上げてきています。PFUの島畑選手は全体7位にランクインする活躍を見せています。






今回は、レギュラーラウンドのチーム技術統計データに、シーズン開幕前のコラムで紹介したデータを合わせて、昨シーズンと今シーズンを比較して良くなった点、悪くなった点をまとめました。

今週末にはいよいよ1/25(土)のセミファイナル進出チームが決まります。これまでのコラムも参考にファイナル8を楽しんでください!


次回は、個人賞のひとつである技術統計のうちアタック関連の指標について解説します。各カテゴリーの個人ランキングはVリーグ公式サイト「記録・ランキング」から確認できますので、こちらにもぜひご注目下さい!

 

 



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<Vリーグ公認アナリスト>

宮脇 裕史(Hiroshi Miyawaki)

2007-2014 JTマーヴェラス コーチ兼アナリスト

2014-2016 バレーボール・女子日本代表 サポートアナリスト

2017-    バレーボール女子アンダーエイジカテゴリー日本代表・アナリスト

      (公益財団法人日本バレーボール協会)

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